疾患を疑うポイント
●無症状で偶然に発見される症例が多い.
●疾患の発見には内視鏡検査が有用.
学びのポイント
●神経内分泌腫瘍とは内分泌細胞や神経細胞から発生する腫瘍の総称.
●病理組織による分化度(高分化型,低分化型)および細胞の増殖能因子(Ki-67指数)の判定が重要.
●超音波内視鏡の普及により,正確な病理診断および組織に見合った治療が可能となってきた.
●腫瘍の局在診断や遠隔転移の検索にソマトスタチン受容体シンチグラフィ(SRS)が有用.
●外科的治療が標準であるが,進行例や切除不能例に対してはソマトスタチンアナログ製剤や分子標的治療薬が有用.患者の状態,腫瘍の分化度を考えた集学的治療が必要.
▼定義
全身に広く分布する神経内分泌細胞に由来する腫瘍であり,歴史的にはカルチノイドとよばれていた.しかし,臨床病理学的研究が進むにつれて悪性度の多様性が認識され,現在では病理組織学的所見による分類と疾患名
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