疾患を疑うポイント
●小児~高齢者のいずれの年齢でも発症しうる.
●抗菌薬に反応しない遷延する発熱(38.5℃以上)に伴い,肝脾腫,汎血球減少,播種性血管内凝固,肝逸脱酵素上昇,血球貪食像などの所見を呈する.
学びのポイント
●遺伝性(一次性)と二次性があるが,いずれも基本病態は制御不能の免疫活性化を伴う高サイトカイン血症.
●急速に多臓器不全に陥り致死的となるため,早期の診断と治療が重要.
●診断後は直ちに免疫抑制療法を開始すると伴に,基礎疾患の検索を進める必要がある.
▼定義
制御不能の免疫活性化に伴う高サイトカイン血症により引き起こされる,持続する発熱を主症状とする,マクロファージによる血球貪食を特徴とした症候群.血球貪食症候群(hemophagocytic syndrome:HPS)と同義である.
▼病態
一次性では,遺伝的に殺細胞〔細胞傷害性Tリンパ球(cytotoxic T lymphocy
関連リンク
- 治療薬マニュアル2024/デキサメタゾン《デカドロン》
- 治療薬マニュアル2024/デキサメタゾン《レナデックス》
- 治療薬マニュアル2024/エトポシド《ベプシド ラステット》
- 治療薬マニュアル2024/シクロスポリン《サンディミュン》
- 治療薬マニュアル2024/シクロスポリン《ネオーラル シクロスポリン》
- 今日の治療指針2024年版/血球貪食症候群,血球貪食性リンパ組織球症
- 今日の治療指針2024年版/血球貪食症候群
- ジェネラリストのための内科診断リファレンス 第2版/9 血球貪食症候群
- 新臨床内科学 第10版/【6】赤芽球癆
- 新臨床内科学 第10版/【5】類白血病反応
- 新臨床内科学 第10版/【12】好酸球増加症候群,好酸球性白血病
- 新臨床内科学 第10版/2 分類不能型免疫不全症
- 今日の診断指針 第8版/血球貪食性リンパ組織球症・血球貪食症候群
- 今日の小児治療指針 第17版/血球貪食症候群