学びのポイント
●血液内科の加療は,経口抗がん剤から多剤併用化学療法に至るまで多岐にわたる.大まかな疾患分類とともに,どの時期(初発or再発/寛解導入or地固め)の治療なのかあわせて考えるとよい.
●古典的な抗がん剤のほか,腫瘍特異的な分子標的薬の開発が進んでいる(図8-56図).
●血液疾患の化学療法は,合併症を含めたマネジメント力が必要な領域ともいえる.ぜひ全身管理に長けた動ける内科医を目指していただきたい.
▼定義
化学物質による治療のことであり,主には抗がん剤による加療を指す.骨髄系腫瘍,リンパ系腫瘍に応じて使い方が異なる.
▼主な抗がん剤と特徴的な副作用
➊アントラサイクリン
●主な薬剤:イダルビシン薬(IDR),ダウノルビシン薬(DNR),ミトキサントロン薬(MIT),ドキソルビシン(ADR)など.
白血病,リンパ腫治療の中心的な薬剤.心筋への蓄積毒性があり上限が設定されている.例えばADR
関連リンク
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