疾患を疑うポイント
●発症年齢は若年成人・高齢者に2峰性のピークがある.
●若年成人では頸部リンパ節,前縦隔に生じることが多い.
学びのポイント
●Hodgkin細胞/Reed-Sternberg細胞により特徴づけられる悪性リンパ腫.
●限局期では化学療法と放射線療法の併用療法,進行期では化学療法が行われ,いずれの場合も治癒の可能性が高い.
▼定義
成熟B細胞由来の悪性リンパ腫で,病理組織学的に,周囲にT細胞主体の反応性リンパ球を伴い非常に大型の腫瘍細胞〔Hodgkin(ホジキン)細胞/Reed-Sternberg(リード-ステルンベルグ)細胞〕が散在性に認められるという特徴がある.
▼病態
リンパ節や前縦隔(胸腺)などリンパ組織に病変を生じることが多く,進行すると肝臓や骨髄などの節外臓器にも病変を生じる.節外臓器主体のことはまれである.腫大リンパ節が周辺臓器を圧迫すると浮腫,気道圧迫,水腎症などの合併