学びのポイント
●一次性FSGSでは,ステロイド治療に抵抗性を示して治療に難渋することも多い.
●一次性FSGSによる末期腎不全患者では移植後再発が多く,なんらかの液性因子が病態に関与している可能性が指摘されている.
●病理組織学的所見や遺伝子変異が関連するFSGSの検討から,糸球体足細胞障害が主たる病態であると考えられている.
●二次性FSGSでは血行動態の変化や感染・薬剤が関連するものなど,病態はさまざまである.
▼定義
巣状分節性糸球体硬化症(focal segmental glomerulosclerosis:FSGS)は一部の糸球体の(focal:巣状)一部に限局した(segmental:分節性)硬化という病理組織学的特徴を表す疾患名であるが,特に一次性の症例は,微小変化型ネフローゼ症候群と同様の発症様式・臨床像をとりながら,しばしばステロイド抵抗性の経過をたどる難治性ネフローゼ症候群の
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