疾患を疑うポイント
●結核流行地域や免疫能が低下している患者に亜急性経過の髄膜炎が生じたときに強く疑う.
●髄液では単核球優位の細胞増多と糖の低下,蛋白上昇をみるのが典型である.髄液からの塗抹培養検査による菌の証明はしばしば困難であり,高感度PCR法による検出が有用である.
学びのポイント
●発熱と頭痛が亜急性の経過で増悪する患者では結核性髄膜炎を念頭におく.
●病因確定診断(髄液からの結核菌の検出)には時間を要し,しばしば困難である.一方で,結核性髄膜炎は治療の遅れが転帰不良に直結する神経救急疾患であり,結核性髄膜炎と臨床診断したらただちに抗結核薬による治療を開始する.
▼定義
ヒト型結核菌(Mycobacterium tuberculosis)による肉芽腫性髄膜炎である.
▼病態
結核菌感染
関連リンク
- 治療薬マニュアル2024/イソニアジド《イスコチン》
- 治療薬マニュアル2024/リファンピシン《リファジン》
- 治療薬マニュアル2024/ピラジナミド《ピラマイド》
- 治療薬マニュアル2024/ピリドキシン塩酸塩(塩酸ピリドキシン)《ビーシックス ビタミンB6 ビタミンB6》
- 今日の治療指針2024年版/小児の髄膜炎
- 臨床検査データブック 2023-2024/肺炎球菌抗原定性(尿・髄液) [保] 146点
- 新臨床内科学 第10版/2 真菌性髄膜炎
- 新臨床内科学 第10版/4 ウイルス性髄膜炎
- 今日の診断指針 第8版/髄膜炎
- 今日の診断指針 第8版/小児の髄膜炎
- 今日の小児治療指針 第17版/無菌性髄膜炎症候群