学びのポイント
●慢性自己免疫性末梢神経障害のなかで最も頻度が高い.
●両側対称性で近位筋が遠位筋と同様に障害される典型的CIDPと,遠位優位型あるいは多発単ニューロパチー型の非典型的CIDPに大別される.
●典型的CIDPは副腎皮質ステロイド,免疫グロブリン療法に対する反応性が良好である.
▼定義
2か月以上にわたり進行性または再発性の経過で,四肢の筋力低下としびれ感をきたす脱髄性末梢神経疾患.自己免疫性機序が推定されている.
▼病態・分類
末梢神経髄鞘あるいはSchwann(シュワン)細胞に対する自己免疫性機序により脱髄をきたすことが推定されているが,詳細な病態機序は不明である.CIDPは臨床病型に分類されており,複数の病態を含む症候群である.
両側対称性で近位筋と遠位筋が同様に障害される典型的CIDPと,遠位優位型あるいは多発単ニューロパチーを呈する非典型的CIDPに分類されている.約60%は