疾患を疑うポイント
●男性同性愛者,コマーシャルセックスワーカーの赤痢症状や膿瘍疾患.
学びのポイント
●細菌性赤痢,潰瘍性大腸炎,大腸癌,腸結核,痔瘻などの粘血便を伴う下痢症と鑑別し,腸管アメーバ症を診断する.
●肝臓,肺,脳膿瘍では,細菌性膿瘍と鑑別しアメーバ性膿瘍を診断する.
▼定義
赤痢アメーバ(Entamoeba histolytica)の感染では無症候性の経過が少なくない.このため,赤痢アメーバ症(amebiasis)は「症状の有無にかかわらず赤痢アメーバが感染した状態」と定義される〔第4章の→も参照〕.
アメーバ赤痢は,本来,「腸管赤痢アメーバ症の赤痢症状を示す一病型」を意味するが,感染症法における五類届出疾患の「アメーバ赤痢」は「腸管内外の赤痢アメーバ症全般」を指し,実際,アメーバ性肝膿瘍など
関連リンク
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