診療支援
治療

(1)単純ヘルペスウイルス感染症
herpes simplex virus(HSV) infection
岡田 賢司
(福岡看護大学教授・基礎・基礎看護部門)

疾患を疑うポイント

●好発部位と好発年齢が異なる病像がある.

●HSVによる初感染として新生児ヘルペスや小児に多いヘルペス性歯肉口内炎,成人では性器ヘルペス,再発型として口唇ヘルペス,性器ヘルペスなどがある.

学びのポイント

●初感染によって引き起こされる病態と再活性化する病態とに大別される.

●初感染では,新生児に発症する予後不良な新生児ヘルペス,乳幼児ではヘルペス性歯肉口内炎,成人では性器ヘルペスなど年齢・部位により症状が異なる.再発型では,口唇ヘルペス,性器ヘルペスの病像を呈することが多い.

▼定義

 ヘルペスとは「疱疹」ともよばれ,小水疱が集まった状態をさす.ヒトに感染するヘルペスウイルスを表11-17に示す.HSVはαヘルペスウイルス亜科に属し,単純ヘルペスウイルス1型(herpes simplex virus type 1:HSV-1),単純ヘルペスウイルス2型(HSV-2)に分類される〔

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