疾患を疑うポイント
●原因不明の発熱.
●先行するGAS感染症(咽頭扁桃炎)の存在.
●膝や足などの移動性大関節炎,輪状紅斑.
●心雑音の出現.
学びのポイント
●急性期に発熱,関節炎(移動性),舞踏病,輪状紅斑,皮下結節,心雑音(心炎)が出現.
●診断にはJonesの改訂基準(2015)が有用.
●急性期治療は,ペニシリン(PC)系抗菌薬(除菌)とアスピリン(抗炎症),ステロイド薬(心炎と重症舞踏病).
●回復期には,PCの長期予防投与が必要.
▼定義
A群レンサ球菌(group A streptococci:GAS)感染2~3週後に続発する,関節炎,心炎,皮下結節,輪状紅斑,舞踏病などを特徴とする非化膿性炎症疾患.
▼病態
GASの抗原成分と抗原類似性のあるヒト組織を標的とした免疫応答と考えられ,要因としてGASのM蛋白,宿主の疾患感受性(HLA-DR7やHLA-DR4)や生活環境(衛生状態,栄養状態)の
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