主な病型を表1図に示す。
診断のポイント
【1】感覚運動性多発ニューロパチー。
【2】自律神経障害。
【3】手根管症候群。
症候の診かた
【1】感覚運動性多発ニューロパチー
❶ATTR-FAPとALアミロイドーシスでは,手袋靴下型の感覚運動性のニューロパチーを呈する。
❷AGel-FAPでは両側性の顔面神経麻痺が特徴である。
【2】自律神経障害
❶ATTR-FAPとALアミロイドーシスでは,起立性低血圧,下痢・便秘・嘔吐発作,陰萎などの自律神経症状を認める。
❷若年発症のATTR-FAPでは自律神経症状が特に高度である。
【3】手根管症候群:ATTR-FAPとALアミロイドーシスでは手根管症候群の合併が多い。
検査所見とその読みかた
【1】スクリーニング検査:神経伝導速度検査で軸索障害パターンの異常を呈する。
【2】血液検査:ALアミロイドーシスでは,血中の遊離軽鎖(free light chain)の異常を認め,血