診断のポイント
下記ポイントに基づく,診断クライテリアが提唱されている(図1図)。
【1】患者の神経症状が,傍腫瘍性神経症候群(PNS)として認知度が高い病型であるか。
【2】PNSに関連する抗神経抗体が検出されるか。
【3】腫瘍に対する治療により,神経症状が改善するか。
症候の診かた
PNSでは,便宜上下記のように2つに分類する。
【1】PNSとして認知度の高い典型的な病型(classical syndrome)
❶中枢神経系:脳脊髄炎,辺縁系脳炎,亜急性小脳変性症,opsoclonus-myoclonus症候群。
❷末梢神経系:亜急性感覚性ニューロノパチー,chronic gastrointestinal pseudo-obstruction。
❸神経筋接合部・筋:Lambert-Eaton型筋無力症候群,皮膚筋炎。
【2】時にPNSでもみられる病型(non-classical syndrome)
❶中枢