診療支援
診断

悪性腫瘍に伴う神経障害(傍腫瘍性神経症候群)
††
Paraneoplastic Neurological Syndrome (PNS)
木村 暁夫
(岐阜大学大学院准教授・脳神経内科学)

診断のポイント

 下記ポイントに基づく,診断クライテリアが提唱されている(図1)。

【1】患者の神経症状が,傍腫瘍性神経症候群(PNS)として認知度が高い病型であるか。

【2】PNSに関連する抗神経抗体が検出されるか。

【3】腫瘍に対する治療により,神経症状が改善するか。

症候の診かた

 PNSでは,便宜上下記のように2つに分類する。

【1】PNSとして認知度の高い典型的な病型(classical syndrome)

❶中枢神経系:脳脊髄炎,辺縁系脳炎,亜急性小脳変性症,opsoclonus-myoclonus症候群。

❷末梢神経系:亜急性感覚性ニューロノパチー,chronic gastrointestinal pseudo-obstruction。

❸神経筋接合部・筋:Lambert-Eaton型筋無力症候群,皮膚筋炎。

【2】時にPNSでもみられる病型(non-classical syndrome)

❶中枢

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら