診断のポイント
【1】拡張期血圧が120~130mmHg以上。
【2】眼底所見Keith-Wagener(KW)Ⅲ~Ⅳ度。
【3】腎機能障害を認める。
【4】全身症状の急激な悪化を示し,特に脳症状や心症状を伴う。
緊急対応の判断基準
高血圧緊急症(→)を呈している場合には,入院のうえで直ちに経静脈的降圧治療を開始する。可能であれば高血圧専門医または腎臓専門医など関連する専門医のいる施設に搬送するのが望ましい。
症候の診かた
【1】高血圧:繰り返し測定した拡張期血圧が120~130mmHg以上を示す。血圧が異常高値であっても急性あるいは進行性の臓器障害がなければ緊急降圧の必要はない。
【2】視力障害:比較的急速に進行する視力障害,特に目のかすみを主訴に眼科を受診することが多い。また,その際に初めて本症を発見されることも多い。
【3】頭痛,悪心・嘔吐:強い頭痛,悪心・嘔吐などの症状は高血圧脳症による頭蓋内圧亢進