診療支援
診断

原発性副甲状腺機能亢進症
Primary Hyperparathyroidism(PHP)
鈴木 敦詞
(藤田医科大学教授・内分泌・代謝内科学講座)

診断のポイント

【1】50~60歳台が多く,男女比は1:3。

【2】古典的には腎結石・骨折・消化性潰瘍を伴うが,最近は無症候性高カルシウム(Ca)血症が多い。

【3】高Ca血症と副甲状腺ホルモン(PTH)高値が併存する。

【4】超音波(US)検査で副甲状腺腫大を確認する。

【5】異所性副甲状腺腫にも注意する。

緊急対応の判断基準

【1】高Ca血症性クリーゼは,脱水と続発性尿崩症により生命に危機を及ぼすため,意識障害,高熱,頻脈を伴う場合は,すぐに集学的治療を行える施設に搬送する。

【2】脱水と続発性腎性尿崩症により病態が悪化するので,補液を第1に行う。

症候の診かた

【1】高Ca血症:PHPでは,臨床症状を伴わない無症候性が80%を占める。

【2】骨折:PTHによる骨吸収が亢進し,典型例では汎発性線維性骨炎と脆弱性骨折を発症する。

【3】尿路結石:高Ca尿症とともに尿路結石が増加する。

【4】消化性潰瘍:胃酸分泌過

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら

トライアル申込ボタンを押すとトライアル申込ページに遷移します

トライアルの申し込みが完了しましたら,ライセンス情報更新ボタンを押してください