先天性アミノ酸代謝異常症は,新生児マススクリーニングの対象となっている疾患や,これまでほとんど報告がない疾患など,40種類以上の疾患が含まれる。アミノ酸の代謝経路の遺伝的障害のために,アミノ酸やその代謝物質が過剰に蓄積,または不足することによって発症する。
診断のポイント
【1】確定診断のためには,それぞれの疾患に特徴的な症状の有無に加え,臨床検査や酵素活性,遺伝学的検査などを駆使する必要がある。
【2】表1図に主なアミノ酸代謝異常症を示す。
【3】多くは新生児スクリーニングによって発見されるが,新生児期に発見が難しい疾患や新生児スクリーニングの対象外となっている疾患も多く存在する。
【4】先天性アミノ酸代謝異常症を疑った場合には,早期に専門医師に相談することが望ましい。日本先天代謝異常学会ホームページの精密検査施設一覧(http://jsimd.net/iof.html▶)が参考となる。
症候の診
関連リンク
- 臨床検査データブック 2023-2024/アミノ酸 [保]*
- 臨床検査データブック 2023-2024/アミノ酸分析2種類(チロシン,フェニルアラニン) [保]* 558点
- 臨床検査データブック 2023-2024/先天性代謝異常症検査 [保] 1,141点
- 臨床検査データブック 2023-2024/ガラクトース〔Gal〕 [保]* 130点
- 新臨床内科学 第10版/先天性アミノ酸代謝異常症
- 新臨床内科学 第10版/1 フェニルケトン尿症
- 新臨床内科学 第10版/5 有機酸代謝異常症
- 今日の診断指針 第8版/先天代謝異常症
- 今日の小児治療指針 第17版/カルニチン回路異常症
- 今日の小児治療指針 第17版/マススクリーニングで陽性になった新生児への対応