診断のポイント
【1】左右対称性の進行性弛緩性麻痺。
【2】しびれや疼痛などの感覚症状が先行しやすい。
【3】発症前約4週以内の先行感染や予防接種。
【4】深部腱反射の減弱または消失。
【5】神経伝導検査で脱髄または軸索障害パターン。
緊急対応の判断基準
重症例では球麻痺,呼吸不全をきたすため,その場合は気管挿管のうえ,人工呼吸管理とする。
症候の診かた
【1】運動障害
❶左右対称性の弛緩性麻痺で,軽症例では上肢または下肢に限局する。
❷幼児では「歩きたがらない」「下肢の痛み」などの訴えのみのことも多い。
【2】脳神経障害:顔面神経麻痺,球麻痺,眼球運動障害などを50%で合併する。
【3】呼吸障害
❶呼吸筋麻痺や球麻痺のため人工呼吸管理を13.3%で要する。
❷症状のピークは通常2週以内,遅くとも4週以内。
【4】感覚障害:小児では痛みの訴えが多い。
【5】自律神経障害:頻脈,徐脈,高血圧,起立性低血圧,排尿障害など。
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