◆疾患概念
【定義・病型】
HIV感染症とは,ヒト免疫不全ウイルスhuman immunodeficiency virus(HIV)が主にCD4陽性リンパ球に感染し,免疫系が破壊されていく疾患である.HIVによる中枢神経系への直接的影響によって,HIV関連認知症HIV-associated dementia(HAD)を生じることがある.3剤以上の抗HIV薬を投与する多剤併用療法combination antiretroviral therapy(ART)の導入後,重篤な脳症を呈する例は減少したが,感染症例のなかに軽度の認知機能障害を有する患者の多いことが指摘されるようになった.そこで2007(平成19)年に再定義が行われ,HIVが関与した認知障害をHIV関連神経認知障害HIV-associated neurocognitive dysfunction(HAND)と包括的に称することになった.
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