診療支援
治療

細菌性肺炎
bacterial pneumonia
黒崎知道
(くろさきこどもクリニック・院長(千葉))

●病態

・肺炎とは,病原微生物に感染することにより,肺の実質に急性炎症を生じた状態である.細菌性肺炎(定型肺炎),非定型肺炎,ウイルス性,肺真菌症などに分類され,咳嗽や喀痰,発熱などを呈し,重症では呼吸不全,ショックに至ることもある.

・細菌性肺炎には,血行性に伝播する(菌血症を伴う)肺炎と局所感染(菌血症を伴わない)としての肺炎とがある.菌血症を伴う肺炎はごく限られており,ほとんどの症例は局所感染としての肺炎である.これは経気道的に伝播され発症する.

・わが国において血行性に伝播する(菌血症を伴う)肺炎の頻度は低い.

・年齢によって原因微生物が異なる.

 a)新生児期:B群溶連菌や大腸菌などのグラム陰性桿菌が多い

 b)新生児期以降~5歳:インフルエンザ菌,肺炎球菌など一般細菌によるものはこの年齢層に多い.ライノウイルス,RSウイルス,ヒトメタニューモウイルスなどのウイルスによるものも多い

 c)6歳

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up
あなたは医療従事者ですか?