診療支援
治療

急性骨髄性白血病
acute myeloid leukemia(AML)
富澤大輔
(国立成育医療研究センター小児がんセンター血液腫瘍科・診療部長)

治療のポイント

・Down症関連,急性前骨髄球性白血病,その他の3病型に分けて治療する.

・治療は小児血液・がん専門医のもとで,臨床試験に参加あるいは十分なエビデンスのある治療プロトコールに基づいて行う.

・治療の基本は多剤併用化学療法だが,適切なリスク層別化を行い,高リスク群に対しては第1寛解期に同種造血幹細胞移植を実施する.

・感染症対策など適切な支持療法を行う.

・心毒性など晩期合併症のフォローアップを行う.

●病態

・急性骨髄性白血病(AML)は,骨髄系造血細胞に遺伝子異常が蓄積した結果生じた芽球が,自律的かつ無秩序に増殖することで発症する造血器悪性腫瘍である.

・病因として特別な背景因子がなく発症するもの,Down症などある種の先天性疾患を背景に発症するもの,骨髄異形成症候群に関連して発症するもの,化学療法や放射線治療後に発症するものがある.

・骨髄以外の部位に骨髄系芽球が腫瘤形成することがあり,

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