適応
既存治療で効果不十分な以下の疾患
1関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)
2高安動脈炎,巨細胞性動脈炎
注意1過去の治療で,少なくとも1剤の抗リウマチ薬による適切な治療を行っても,効果不十分な場合に投与 2原則として,副腎皮質ステロイド薬による適切な治療を行っても疾患活動性を有する場合,副腎皮質ステロイド薬による治療の継続が困難な場合に投与
用法
11回162mgを2週間隔で皮下注.尚,効果不十分の際は,1週間まで投与間隔を短縮可 21回162mgを1週間隔で皮下注 注意
①血清中トシリズマブ濃度が維持されない状態で投与継続すると,抗トシリズマブ抗体発現の可能性が高→用法・用量遵守
②他の抗リウマチ生物製剤の併用について安全性・有効性未確立→併用回避
③1関節リウマチ患者に対する治療反応は,通常投与開始から12週までには得られる.12週までに治療反応が得られない場合は,現在の治療計画の継続を慎重に再考
④1本剤の2週間隔投与の有効性は点滴静注用製剤と比較し低い可能性があることから,本剤の2週間隔投与で十分な効果が認められない場合には,1週間まで投与間隔を短縮又は点滴静注用製剤等への切り替えを考慮
!警告
1)感染症:敗血症,肺炎等の重篤な感染症が現れ,致命的な経過をたどることがある.本剤はIL-6の作用を抑制し治療効果を得る薬剤.IL-6は急性期反応(発熱,CRP増加等)を誘引するサイトカインであり,本剤投与によりこれらの反応は抑制されるため,感染症に伴う症状が抑制される.そのため感染症の発見が遅れ,重篤化することがあるので,投与中は患者の状態を十分に観察し問診を行う.症状が軽微であり急性期反応が認められない時でも,白血球数,好中球数の変動に注意し,感染症が疑われる場合には,胸部X線,CT等の検査を実施し,適切な処置
2)治療開始に際しては,重篤な感染症等の副作用が現れることがあること
関連リンク
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