適応
1慢性腎臓病患者における高リン血症の改善
2鉄欠乏性貧血
注意1血中Pの排泄を促進する薬剤ではない→食事療法等によるP摂取制限を考慮
用法
11回500mgを開始用量とし,1日3回食直後に経口.以後,症状,血清P濃度の程度により適宜増減 ►最高用量は1日6,000mg 21回500mgを1日1回食直後に経口(適宜増減) ►最高用量は1回500mgを1日2回 注意1
①投与開始時又は用量変更時には,1~2週間後に血清P濃度の確認を行うことが望ましい
②増量の際は,増量幅をクエン酸第二鉄として1日あたりの用量で1,500mgまでとし,1週間以上の間隔をあけて行う
禁忌
1)過敏症
2)2鉄欠乏状態にない患者(鉄過剰症を来すおそれ)
注意
〈基本〉1
①定期的に血清P,血清Ca及び血清PTH濃度を測定しながら投与→管理目標値及び測定頻度は,学会のガイドライン等,最新の情報を参考にする.低Ca血症の発現或いは悪化の際は,活性型ビタミンD製剤やCa製剤の投与を考慮し,Ca受容体作動薬使用時には,Ca受容体作動薬の減量等も考慮.又,二次性副甲状腺機能亢進症の発現或いは悪化時には,活性型ビタミンD製剤,Ca製剤,Ca受容体作動薬の投与或いは他の適切な治療法を考慮
②消化管内で作用する薬剤だが,本剤の成分である鉄が一部吸収されるため,血清フェリチン等を定期的に測定し,鉄過剰に注意.又,ヘモグロビン等を定期的に測定し,特に赤血球造血刺激因子製剤と併用の際は,過剰造血に注意
2ヘモグロビン値,血清フェリチン値等を適宜測定し,鉄過剰に注意 〈その他〉
①腹部のX線又はMRI検査で,本剤が存在する胃腸管の画像に未消化錠が写る可能性
➋便が黒色を呈することがある
患者背景
〈合併・既往〉
①消化性潰瘍,炎症性腸疾患等の胃腸疾患(病態悪化)
②他の鉄含有製剤投与中(鉄過剰症を引き起こす)
③発作性夜間血色素尿症(溶血を誘発し病態を悪化)
④
関連リンク
- 今日の治療指針2023年版/糖尿病性腎症(糖尿病性腎臓病)
- 今日の治療指針2024年版/慢性腎臓病(保存期腎不全)
- 今日の治療指針2023年版/慢性腎臓病に伴う骨ミネラル代謝異常(血管石灰化,アミロイド骨関節症を含む)
- 今日の治療指針2024年版/保存期(非透析)慢性腎臓病患者の腎性貧血
- 今日の治療指針2023年版/高P血症,低P血症
- 今日の治療指針2024年版/慢性腎臓病に伴う骨ミネラル代謝異常(血管石灰化,アミロイド骨関節症を含む)
- 今日の治療指針2023年版/鉄欠乏性貧血
- 今日の治療指針2024年版/高P血症,低P血症
- 今日の治療指針2023年版/小児の慢性腎臓病
- 今日の治療指針2024年版/鉄欠乏性貧血
- 今日の治療指針2024年版/二次性貧血
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