ゲンタマイシン硫酸塩《ゲンタシン》 | 医学書院

適応

〈適応菌種〉ゲンタマイシンに感性のブドウ球菌属，大腸菌，クレブシエラ属，エンテロバクター属，セラチア属，プロテウス属，モルガネラ・モルガニー，プロビデンシア属，緑膿菌　〈適応症〉敗血症，外傷・熱傷及び手術創等の二次感染，肺炎，膀胱炎，腎盂腎炎，腹膜炎，中耳炎　注意中耳炎への使用にあたっては，「抗微生物薬適正使用の手引き」を参照し，抗菌薬投与の必要性を判断した上で，本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること

用法

1日3mg/kg　分3　筋注・点滴静注(適減)　►増量する場合は，1日5mg/kgを限度とし，分3～4回　小児1回2.0～2.5mg/kg　1日2～3回　筋注・点滴静注(適減)　►点滴静注は30分～2時間かけて注入　注意

①腎障害患者：次の投与量を減らすか，投与間隔をあける

a)投与間隔調節方法(通常量を「血清Cr値(mg/dL)×8」時間毎)

b)1回投与量を調節する方法(初回は通常量を投与，以降の維持量は通常量を血清Cr値(mg/dL)で除した用量を8時間毎に投与)

②成人に1日最大5mg/kgまで増量した場合，副作用の発現を防ぐ為，臨床的改善が認められた場合は，速やかに減量

禁忌

過敏症(本剤，アミノグリコシド系抗生物質，バシトラシン)

注意

〈基本〉

①使用にあたり，耐性菌の発現等を防ぐため，原則として感受性を確認し，疾病の治療上必要な最小限の期間の投与に留める

②本剤によるショック，アナフィラキシーの発生を確実に予知できる方法がないので，次の措置をとる

a)事前に既往歴等について十分な問診．尚，抗生物質等によるアレルギー歴は必ず確認

b)投与に際しては，必ずショック等に対する救急処置のとれる準備

c)投与開始～終了後まで患者を安静の状態に保たせ十分観察．特に，開始直後は注意深く観察

③眩暈，耳鳴，難聴等の第8脳神経障害→慎重に，特に腎機能障害患者，高齢者，長期間投与及び大量投与患