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GLアトピー性皮膚炎診療ガイドライン2021
ニュートピックス
・新規治療薬の保険収載が進み,全身治療ではデュピルマブとバリシチニブ,ウパダシチニブ,アブロシチニブ,局所治療ではデルゴシチニブを使用できるようになったことで,アトピー性皮膚炎治療の選択肢が増えた.
・2021年に改訂されたガイドラインにはこれらの薬剤が組み込まれ,寛解導入療法や寛解維持療法での各薬剤の使いどころが明示された.
治療のポイント
・治療方針決定前に,アトピー性皮膚炎の診断の確からしさを担保することと,重症度評価を行うことが重要である.
・外用薬が治療の主体となるので,適切な指導を行い,外用アドヒアランスの向上を図る.
・しかし,外用薬の効果が不十分な場合や,外用アドヒアランスが悪い場合,皮疹の重症度が高い場合には積極的に全身療法を考慮する.
・治療を,寛解導入療法と寛解維持療法に分けて考えることが重要である.
◆病態と診断
A病態
・アトピー性皮膚炎は遺伝要因と環境要因が複雑に絡み合って発症する疾患であり,患者背景は単一ではないが,病態の主役は皮膚バリア機能障害と免疫異常である.
・皮膚バリア機能障害は,フィラグリン遺伝子の機能喪失変異(患者の約30%程度が保有)や誤った入浴習慣,低温・低湿度環境などが原因となり,経皮感作機会の増加やかゆみに寄与する.
・免疫異常としては,2型炎症の重要性が指摘されており,主にTh2細胞や2型自然リンパ球から産生される2型サイトカイン(IL-4,IL-13,IL-31など)が病態の中心となるが,Th17細胞やTh22細胞の重要性も指摘されている.
・2型サイトカインは皮膚バリア機能の低下にも関与する.
・かゆみには,ヒスタミンとIL-31に加えて,IL-4やIL-13なども関与する.
・皮膚細菌叢や汗,ストレスなども病態に関与する.
B診断
・アトピー性皮膚炎の診断には,①1つひとつの
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