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GL全身性強皮症・限局性強皮症・好酸球性筋膜炎・硬化性萎縮性苔癬の診断基準・重症度分類・診療ガイドライン(2017)
治療のポイント
・本疾患の臨床的問題には,整容的な面と,機能的な面がある.
・治療目的は,活動性病変に対する進行抑制と,完成された病変の整容的・機能的問題の解決である.
◆病態と診断
A病態
・病変部皮膚下床での,自己免疫的機序の炎症による傷害と,続発する線維化による.
B診断
・境界明瞭な斑状や線状の皮膚硬化局面が単発もしくは多発で認められ,病理組織学的に真皮の膠原線維の膨化・増生がある.
・活動性病変では,皮膚硬化局面辺縁に紅斑があり(ライラック輪),病理組織学的にも稠密な単核球浸潤がみられる.
・病変は時に脂肪織,筋,腱や関節に及ぶ.
・全身性強皮症,好酸球性筋膜炎,硬化性萎縮性苔癬,ケロイド,肥厚性瘢痕,硬化性脂肪織炎を除外する.
◆治療方針
整容的な問題と,病変が深部に及ぶ場合の機能的問題(関節可動域制限など)がある.治療は,活動性病変の進行抑制と,完成された病変に対する整容的・機能的問題解決がある.病期を見極めて治療方針を立てる.
A活動性のある病変に対する局所療法
1.副腎皮質ステロイド外用薬
第1選択の治療である.四肢・体幹にはvery strongやstrongestクラス,顔面・頸部にはmildクラスが推奨される.
Px処方例 下記のいずれか,あるいは両方を用いる.
2.タクロリムス外用薬
プラセボ比較試験で有効性が認められた.
Px処方例
タクロリムス(プロトピック薬)軟膏(0.1%) 1日2回 前額部に塗布保外
●治療の変更の指標 外用開始後,ライラック輪が消失せずに病変が拡大する場合
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