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治療

ビタミンB1欠乏症(脚気心を含む)
vitamin B1 deficiency(including beriberi heart)
垣花泰之
(鹿児島大学大学院教授・救急・集中治療医学)

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ニュートピックス

・脚気心に対するビタミンB1 製剤(フルスルチアミン)投与開始により,2次性肺水腫が惹起されることがある.全身浮腫や血管拡張の急速な改善に伴い,循環血液量の増加と相対的な後負荷上昇がその原因である.ビタミンB1 治療開始から数日間は発症に注意する.利尿薬使用時にはビタミンB1 併用が望ましい.

治療のポイント

・ビタミンB1 欠乏症は臨床症状,身体所見,病歴から疑う.

・ビタミンB1 欠乏症はアルコール依存症,心不全患者,妊婦,高齢者などに多くみられる.

・ビタミンB1 欠乏症の代表的症状は,脚気心(wet beriberi),ウェルニッケ脳症(WE:Wernicke encephalopathy),乳酸アシドーシス,末梢神経障害(dry beriberi)である.

・ビタミンB1 欠乏症の可能性が少しでもあれば躊躇せずビタミンB1 製剤投与を行う.

◆病態と診断

A病態

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