頻度 あまりみない
治療のポイント
・輸入例が多く,帰国者の発熱では鑑別に挙げる必要がある.
・特に南アジアを中心にキノロン耐性株が増加しており,その場合にはアジスロマイシンなどによる治療が検討される.
・治療後も再発や保菌者となりうる.
◆病態と診断
A病態
・腸チフスはチフス菌(Salmonella enterica subsp. enterica serovar Typhi),パラチフスはパラチフスA菌(Salmonella enterica subsp. enterica serovar Paratyphi A)による感染症である.パラチフスは腸チフスと比較して軽症である.
・経口感染が主な感染様式であり,東南アジアやインド,アフリカ,中南米での有病率が高い.
・リンパ行性に血中に入り,網内系で増殖し,敗血症に至る.第1病期は,1~2週間の潜伏期ののち,菌血症による発熱,嘔気のほか,古典的3徴候(比
関連リンク
- 治療薬マニュアル2024/アジスロマイシン水和物《ジスロマック》
- 治療薬マニュアル2024/セフトリアキソンナトリウム水和物《ロセフィン》
- 治療薬マニュアル2024/レボフロキサシン水和物《クラビット》
- 治療薬マニュアル2024/シプロフロキサシン塩酸塩《シプロキサン》
- 今日の治療指針2024年版/炭疽 [■4類感染症]
- 今日の治療指針2024年版/レプトスピラ症(ワイル病など) [■4類感染症]
- 今日の治療指針2024年版/性感染症【婦人科】
- 臨床検査データブック 2023-2024/細菌性赤痢
- 臨床検査データブック 2023-2024/グラム陰性菌感染症
- 今日の診断指針 第8版/細菌性赤痢
- 今日の小児治療指針 第17版/腸チフス,パラチフス,その他サルモネラ感染症