頻度 あまりみない
治療のポイント
・特異的治療法はない.
・予防として生涯2回以上のワクチン接種が推奨される.
・曝露時は接触後72時間以内であれば麻疹ワクチンを0.5mL皮下注射で投与する.ワクチン不適当者や,すでに72時間以上経過している場合には,曝露6日以内にγ-グロブリン製剤1回を筋肉内注射する.
◆病態と診断
A病態
・麻疹は,パラミクソウイルス科パラミクソウイルス亜科モルビリウイルス属に属す麻疹ウイルスによって発症する.ウイルスはエンベロープを有する1本鎖RNAウイルスである.
・空気感染,飛沫感染,接触感染,経胎盤感染で感染伝播する.基本再生産数(感受性者の集団で,1人の患者が平均何人に感染させるかを表す数字)は12~18ときわめて高い.
・2015年にはWHO西太平洋地域の麻疹排除認証委員会より日本は麻疹排除状態であることが認定されており,それ以後,土着株は確認されていない.現在日本で検出