診療支援
治療

肺胞蛋白症
pulmonary alveolar proteinosis(PAP)
高田俊範
(魚沼基幹病院・副病院長(新潟))

頻度 あまりみない

GL肺胞蛋白症診療ガイドライン2022

治療のポイント

・無症状または呼吸機能障害が軽微な場合,無治療で経過観察をする.

・中等度の労作により呼吸困難を自覚する場合は,労作時のみ在宅酸素療法を導入する.

・軽度の労作や安静時にも呼吸困難がある場合,全肺洗浄を考慮する.

◆病態と診断

A病態

・肺胞内にサーファクタントが蓄積する.

・自己免疫性肺胞蛋白症(APAP:autoimmune pulmonary alveolar proteinosis)では,抗GM-CSF自己抗体により肺胞マクロファージの分化が障害される.

B診断

・胸部高分解能CTで,クレージー・ペービング・パターンがみられる.

・気管支肺胞洗浄または肺生検で,サーファクタントがみられる.

・APAPでは,抗GM-CSF自己抗体が陽性である.

◆治療方針

 APAPでは自然寛解する例があるため,無症状や軽症例では経過観察とする.重症例で

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