診療支援
治療

ネフローゼ症候群(一次性と二次性を含む)
nephrotic syndrome(including steroid dependent,steroid resistant,and refractory cases)
中川直樹
(旭川医科大学准教授・循環・呼吸・神経病態内科学)

頻度 ときどきみる

GLエビデンスに基づくネフローゼ症候群診療ガイドライン2020

治療のポイント

・ネフローゼ症候群では原疾患によって治療法が異なる.

・一次性では初期治療としてステロイドを用いるが,初期治療への反応をみて,必要に応じて免疫抑制薬の併用を考慮する.

・二次性では原疾患に対する治療を行う.

・ネフローゼ症候群に合併する体液過剰,高血圧,血栓症,脂質異常症,ステロイドの副作用予防などへの対応も行う.

・血栓症予防に抗凝固薬投与の使用を考慮する(保険適用外).

◆病態と診断

A病態

高度の蛋白尿とそれに伴う低Alb血症・低蛋白血症,浮腫,脂質異常症などがみられる症候群である.

・血栓症,感染症なども経過中に起こしやすい.

・重症の場合,急性腎障害も生じやすい.

・原発性糸球体疾患による一次性(微小変化型ネフローゼ症候群,巣状分節性糸球体硬化症,膜性腎症など)と,その他の原因疾患(全身性エリテマトーデス

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up
あなたは医療従事者ですか?