診療支援
治療

職業性アレルギー
occupational allergy
石塚 全
(福井大学教授・内科学(3)分野)

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GL職業性アレルギー疾患診療ガイドライン2016

治療のポイント

・原因物質への曝露を軽減するだけでなく,回避することが望ましい.

・原因物質への曝露を回避,軽減できない場合には職場の配置転換を勧める.

・高分子量物質の感作による鼻炎,喘息では免疫療法の有効性が期待されるが,市販されている治療用アレルゲンは少なく,真菌や化学物質の免疫療法は推奨されない.

Ⅰ.職業性喘息

◆病態と診断

A病態

・職業性喘息とは職場環境が原因となって発症する喘息を指すが,既存の喘息が職場環境によって増悪する場合(作業増悪性喘息)も含めて診療にあたる.

・抗原に感作され発症する感作物質誘発職業性喘息と,刺激物質によって発症する刺激物質誘発職業性喘息に分類される.

B診断

詳細な問診により,職場環境と喘息発症との関連を疑うことが重要である.

・就労日と休日を含むピークフロー測定が診断に有用である.

・感作物質の同定には

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