頻度 あまりみない
治療のポイント
・尿路・性器結核の症状は非特異的であり,難治性の尿路感染症として遭遇する場合が多い.
・BCG注入療法に関連して起こることもあるが,ほとんどが肺結核を背景として起こる疾患であり,念頭においたうえで詳細な問診をとることが診断の鍵である.
・結核菌は耐性化を起こしやすい病原体であり,厳格かつ適切な長期の多剤併用抗菌薬治療が治療の根幹である.
◆病態と診断
A病態
・尿路・性器結核は肺外結核としてリンパ節・胸膜炎に続いて多いといわれているが,近年新規登録患者数は年間100人弱で推移しており減少傾向となっている.
・尿路・性器結核は一般的に尿路から直接感染をきたすことはまれで,肺結核病変からの血行性感染が主な感染ルートとなる.
・腎から膀胱,膀胱から精巣上体や前立腺などの性器結核をきたし,多彩な尿路不定愁訴をきたす.
・腎結核が進行すると腎杯は石灰化し漆喰腎とよばれる状態となり,機
関連リンク
- 治療薬マニュアル2024/リファンピシン《リファジン》
- 治療薬マニュアル2024/イソニアジド《イスコチン》
- 治療薬マニュアル2024/ピラジナミド《ピラマイド》
- 治療薬マニュアル2024/エタンブトール塩酸塩《エサンブトール エブトール》
- 治療薬マニュアル2024/ストレプトマイシン硫酸塩(略称:ストマイ)《硫酸ストレプトマイシン》
- 今日の治療指針2024年版/腎盂腎炎(急性単純性,複雑性)
- 今日の治療指針2024年版/膀胱炎
- 今日の皮膚疾患治療指針 第5版/皮膚結核
- 臨床検査データブック 2023-2024/メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)感染症
- 新臨床内科学 第10版/4 クレブシエラ感染症
- 今日の小児治療指針 第17版/緑膿菌感染症
- 今日の小児治療指針 第17版/腸チフス,パラチフス,その他サルモネラ感染症