A.急性気管支炎
急性気管支炎の原因で最も多いのはウイルス性であり,ふつう抗菌薬を必要としない.感冒と同様,喀痰が膿性に変化しても必ずしも細菌感染症を意味しない.喀痰が膿性に変化したらグラム染色を行う.ウイルス感染症に続発する細菌感染症は,S.pneumoniae,Staphylococcus aureus,H.influenzaeによることが多い.健常者のS.aureus肺炎はウイルス感染後でなければまれである.S.aureus肺炎は入院適応である.
一過性の血痰はウイルス性の急性気管支炎でよくみられる.しばらく様子をみて構わない.
1.治療
多くの場合,抗菌薬は不要である.もし用いるなら以下のように処方する.
(1)S.pneumoniae,H.influenzae,M.catarrhalisを疑うとき
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