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11 心筋症

心筋症

心筋症の大部分を肥大型心筋症(HCM)と拡張型心筋症(DCM)が占め,中高年男性に多い.

日本における心筋症の原因(n=4,267)

特発性心筋症としては肥大型心筋症,拡張型心筋症,不整脈原性右室心筋症,拘束型心筋症(☞D-8「心タンポナーデ・収縮性心膜炎」の「収縮性心膜炎の検査所見」)の4つがある.


肥大型心筋症,拡張型心筋症の性別・年齢分布


肥大型心筋症と拡張型心筋症の違い


肥大型心筋症(HCM)

若年者突然死の重大原因で,特に運動選手では多い(☞A-16「心停止」の「若年者の突然死」参照).

心電図では異常Q波,左室肥大,ST-T変化(陰性T波)が重要である.

心尖部肥大型ではV4中心のR波増大と巨大陰性T波を生じ,“異様な”心電図となることがある.

高度の心肥大(>15mm),非対称性左室肥大,心尖部優位の肥大は肥大型心筋症を示唆する.

中年男性における原因不明の左

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