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診断

11 亜急性甲状腺炎

亜急性甲状腺炎の臨床所見

亜急性甲状腺炎は若年~中年の女性に多い.

甲状腺の疼痛が主症状であるが,下顎や耳への放散痛が主訴となることがある.

疼痛は対側へ移動すれば特徴的である.

上気道感染に遅れて高熱を呈し不明熱の原因となることもあるが,発熱を認めないこともある.

甲状腺腫脹による症状(頸部腫脹や嚥下障害)や甲状腺中毒症を伴うことがある.

甲状腺の腫大や圧痛がなければ亜急性甲状腺炎は否定的である.

男女比は1:7,平均年齢47.8[22-83]歳である〔Intern Med. 2008;47(8):725-9. PMID:18421188〕.

亜急性甲状腺炎の症状

経過中に移動するものを含めれば両側性(69%)であることが多いが,16%の症例では片側性でかつ限局している.疼痛は平均65.4±42.5日,触診異常所見は平均83.5±51.5日で消失する〔West J Med. 1991

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