診療支援
診断

7 市中肺炎の診断

市中肺炎の病歴

一般外来における急性咳嗽の5%が肺炎による.

急性の発熱と咳嗽で受診した患者の場合,鼻水と咽頭痛を伴えば急性上気道炎の可能性が高く,胸痛や呼吸困難を伴えば肺炎の可能性が高い.

悪寒戦慄や食欲低下を伴う場合も肺炎の可能性が高くなるが,3日以内に収束傾向であれば肺炎の可能性は低い.

咳で受診した患者の5(1-13)%が肺炎で,全身状態が不良であれば10%が肺炎で,咳に加え発熱,頻脈,crackleがあれば32-60%で肺炎である〔Ann Intern Med. 2003 Jan 21;138(2):109-18. PMID:12529093〕.


プライマリケアにおける肺炎の診断


市中肺炎の身体所見

一般外来において呼吸数を含むバイタルサインが正常であれば肺炎の可能性は低い.

片側性に汎吸気性のcrackleを聴取すれば肺炎の可能性が非常に高いが,高齢者の両側肺底部で深吸気時に

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up
あなたは医療従事者ですか?