ヘルペス脳炎の疫学
◉単純ヘルペスウイルス(HSV)によるヘルペス脳炎はウイルス性脳炎のなかで最も多い.
◉高頻度で後遺症を残す重篤な疾患である.
●日本における感染性脳炎の原因(1989-1991年,原因の判明した835例)図
▶日本におけるヘルペス脳炎の頻度は3.5/100万人年である〔Intern Med. 2002 Jun;41(6):420-8. PMID:12135172▶〕.
●後遺症(n=97)図
▶後遺症の内訳図
ヘルペス脳炎の臨床所見
◉数日の経過で進行する発熱と精神神経症状で発症する.
◉発熱・意識障害・神経巣症候は高頻度であるが,髄膜刺激徴候は低頻度である.
◉辺縁系脳炎として発症することが多く,記憶障害,性格変化,行動異常,てんかん,嗅覚や味覚の変化,Klüver-Bucy症候群を来しうる.
●単純ヘルペスウイルスによる中枢神経感染症のタイプ(n=96)図
●ヘルペス脳炎の臨床所見図
●ヘ