診療支援
治療

高尿酸血症,痛風
Hyperuricemia,Gout
岸部 麻里
(旭川医科大学准教授)

病態

 尿酸は核酸の最終代謝産物であり,de novo合成のほか食品中のプリン体から産生される.体液中の尿酸は,尿酸トランスポーターにより主に尿中に排泄され,体内の尿酸プールは常に一定に保たれる.

 高尿酸血症は,尿酸の産生過剰と排泄低下に起因する.高尿酸血症が長期間持続すると,痛風関節炎,痛風結節,痛風腎,尿路結石を生じる.

【頻度】本邦成人男性の30%以上が高尿酸血症であり,このうち約1/20が痛風を発症すると推定されている.エストロゲンは尿酸排泄を促進するため,閉経前の女性患者は少ない.

【病因・発症機序】尿酸は体液に難溶性であり,溶解限界(6.4mg/dL)を超えると局所に析出する.脱水,低温,血液pH低下,血清尿酸値の急激な変動は,尿酸析出の要因となる.尿酸塩結晶はインフラマソームを活性化することで,IL-1β産生と好中球遊走を誘導し,痛風関節炎を惹起する.


診断

【鑑別診断で想起すべき

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