診療支援
治療

EBウイルス関連リンパ腫とNK細胞リンパ腫
EB virus-associated lymphoma and NK cell lymphoma
平井 陽至
(岡山大学)

病態

 EBウイルス(EBV:Epstein-Barr virus)は,ヘルペスウイルス科のhuman herpesvirus 4に相当するDNA virusで,主にBリンパ球を標的とする発癌性ウイルスである.EBVのvirus receptorがBリンパ球上のCD21であることから,EBVの感染細胞はB細胞であり,これを不死化するとされていたが,T細胞,NK細胞にも感染し,NK/T細胞増殖症を引き起こすことが知られている.

 EBV感染NK/T細胞増殖症に関連する疾患としては,種痘様水疱症(古典型・全身型)/種痘様水疱症様リンパ腫,蚊刺過敏症,慢性活動性EBV感染症,「節外性NK/T細胞リンパ腫,鼻型」,EBV関連血球貪食症候群などさまざまな疾患が含まれる.

 本項では,「節外性NK/T細胞リンパ腫,鼻型」について解説する.

 「節外性NK/T細胞リンパ腫,鼻型」は,以前は血管中心性リンパ腫(a

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