病態
細胞内寄生性の原虫であるToxoplasma gondiiによって引き起こされる.皮膚病変はまれだが,免疫不全がある場合や,妊婦,新生児で生じることがある.先天性に感染していた場合,壊死性,もしくは出血性の丘疹が生じる.
【頻度】国内からの報告では,妊婦の抗体保有率として2~10%程度と報告されている.
【感染経路】ネコの小腸内で有性生殖しており,オーシストとして糞便中に排泄される.それを他の哺乳類・鳥類が食べると急増虫体(タキゾイト)となり,筋肉や脳,眼などへ移行,緩増虫体(ブラディゾイト)となり,ブラディゾイトを含んだ組織cystを形成する.cystを含む筋肉(特に豚肉,羊肉,鹿肉だが,すべての温血動物でリスクがある)の十分な加熱なしでの摂食,もしくはネコの糞便で汚染された土壌との接触や生水の摂取などにより人間に感染するとされている.妊婦に感染した場合は,胎盤を経て胎児に垂直感染を起
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