診療支援
治療

1 原発性肥満と二次性肥満
primary obesity and secondary obesity
西澤 均
(大阪大学大学院講師・内分泌・代謝内科学)
下村 伊一郎
(大阪大学大学院教授・内分泌・代謝内科学)

疾患を疑うポイント

●BMI≧25で「肥満」と判定される.

●特徴的な顔貌,精神発達遅滞,性腺機能低下症などが遺伝性肥満の,薬剤服用歴や肥満以外の随伴症状に着目することがその他の二次性肥満の発見の端緒となる.

学びのポイント

●肥満はBMI≧25で定義される身体状況であり,それのみでただちに疾患に分類されるものではない.

●肥満に関連して発症する健康障害を有し,医学的に減量の必要な状態を「肥満症」とし,医療の対象となる〔本章「肥満症とメタボリックシンドローム」の項()参照〕.

●肥満のうち基礎疾患が明らかなものが二次性肥満であり,それ以外が原発性肥満(90%以上).

●肥満には,内臓脂肪型肥満と皮下脂肪型肥満があり,前者が合併症との関連が深い.

▼定義

 肥満とは,脂肪組織が過剰に蓄積した身体状況で,body mass index(BMI)=体重kg/(身長m)2≧25kg/m2で定義される.BMI≧35

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up
あなたは医療従事者ですか?