治療のポイント
・治療は寛解導入療法と寛解維持療法に分けられる.詳細は「小児潰瘍性大腸炎治療指針(2019年3月改訂)」を参照する.
・小児期発症の潰瘍性大腸炎は病変範囲が広く重症化しやすいことから,治療反応性を見極めながら,必要に応じてすみやかに治療をステップアップすることが望まれる.
・ステロイド依存性の患者では,成長障害をはじめとする合併症もふまえ,免疫調節薬や生物学的製剤の導入も考慮し,寛解維持目的にステロイドを使用しない.
●病態
・病因はまだ十分に解明されていないが,遺伝的素因を背景に,食生活を含めた環境因子,腸内細菌叢などの影響から腸管免疫に異常をきたし腸炎を発症する多因子疾患と考えられている.
・大腸粘膜に連続性に生じた粘膜の炎症に伴い下痢や血便,腹痛などをきたすが,小児期発症例では成人期発症例に比べて病変が広範で,重症度も高いことが知られている.
●治療方針
薬物療法により,腸管粘膜の
関連リンク
- 治療薬マニュアル2024/メサラジン《ペンタサ》
- 治療薬マニュアル2024/メサラジン《アサコール》
- 治療薬マニュアル2024/メサラジン《リアルダ》
- 治療薬マニュアル2024/サラゾスルファピリジン(スルファサラジン)《サラゾピリン》
- 治療薬マニュアル2024/プレドニゾロン《プレドニン プレドニゾロン プレドニゾロン プレドニゾロン》
- 治療薬マニュアル2024/タクロリムス水和物《プログラフ》
- 治療薬マニュアル2024/インフリキシマブ(遺伝子組換え)《レミケード》
- 治療薬マニュアル2024/アザチオプリン《アザニン イムラン》
- 今日の治療指針2024年版/クローン病
- 今日の治療指針2024年版/小児の炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)
- 今日の治療指針2024年版/慢性腎臓病(CKD)
- 今日の治療指針2024年版/抗がん剤誘発性口内炎
- 今日の小児治療指針 第17版/Crohn病