基準値 1.000%以下
測定法 アレル特異的定量PCR(AS-qPCR)法
検体量
・血液:2~5mL
・骨髄液:0.5~1mL
日数 6~14日
目的 骨髄増殖性腫瘍の各種疾患の診断補助
Decision Level
●≧1.000%
[高頻度]真性赤血球増加症,原発性骨髄線維症,本態性血小板血症 [可能性]骨髄異形成症候群,急性骨髄性白血病,非定型慢性骨髄性白血病,慢性好中球性白血病 [対策]血算,白血球分画,骨髄像,他の遺伝子異常の有無と併せ,総合的にWHO分類に従って診断する
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
真性赤血球増加症の>95%の患者でJAK2遺伝子のexon14のV617F変異が認められる.真性赤血球増加症の約3%はJAK2遺伝子exon12に変異がある.WHO分類では,真性赤血球増加症の診断時にJAK2 V617FまたはJAK2 exon12変異の存在が大基準の1つとなっている.本態性血小板血症の患者の約50%がJAK2 V617F変異陽性であり,変異アリルバーデンの高い患者は血栓症や骨髄線維症への進行のリスクが高い.
JAK2阻害薬が原発性骨髄線維症や真性赤血球増加症に対して用いられているが,その適応はJAK2 V617F変異の有無にかかわらない.
採取保存
骨髄液はヘパリンを使用しないシリンジを用いて吸引し,容器に入れた後,速やかに転倒混和する.シリンジ内でヘパリンを混入させない.
保険注意
①骨髄液または末梢血を検体とし,アレル特異的定量PCR法により,真性赤血球増加症,本態性血小板血症および原発性骨髄線維症の診断補助を目的として,JAK2 V617F遺伝子変異割合を測定した場合に,患者1人につき1回に限り算定できる.②本検査,悪性腫瘍組織検査の悪性腫瘍遺伝子検査,造血器腫瘍遺伝子検査,免疫関連遺伝子再構成またはFLT3遺伝子検査のうちいずれかを同一月中に併せて行った場
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