基準値 陰性
測定法 間接蛍光抗体法(IF法),間接免疫ペルオキシダーゼ法(IP法)
検体量 血清0.5mL
日数 2日
目的 リケッチア感染症の診断
Decision Level
●陽性
回復期血清中のIgM抗体・IgG抗体のどちらか一方,あるいは両方の抗体価が,急性期血清中の抗体価と比較して4倍以上上昇しているものを陽性とする.やむをえず急性期血清だけで診断する場合には,IgM抗体価が80倍以上のものを陽性とする(使用する試薬,器具によりカットオフ値は若干異なる)
[高頻度・可能性]対応するリケッチアによる感染 [対策]ダニやシラミなどの刺し口を検索し,感染動物の体液に接した可能性があるか,その他の臨床所見を総合的に判断する
NOTE Weil-Felix反応は,プロテウスの各変異菌を用いた凝集反応で,表169図に示した各菌株に対する凝集価を測定して,リケッチア症を疑わせる疾患について,おおよその見当をつける検査である
プロテウス菌は健常者の腸内細菌として広く分布しているため偽陽性が多く,また,リケッチア症であっても抗体の上昇がみられない偽陰性が多いことから,細胞培養で増殖させた各種のリケッチア抗原が入手できるようになった現在では,Weil-Felix反応の臨床的価値は低い
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
検出目的とするリケッチア種・型を培養し,抗原として用いる.紅斑熱群リケッチア患者の抗体は,原因リケッチア種以外の紅斑熱群リケッチア種とも比較的広く交差反応することから,血清診断を行うにあたってはいずれの種を用いても可能である.
各々の抗原でリケッチア粒子が観察され,陽性と判定できた血清の最高希釈倍数をその検体の抗体価とする.またリケッチア粒子が観察できないものを陰性とする.
リケッチア感染症患者の診断に関しては血清診断が一般的に行われきた.しかし,血清診断に関しては,発病初期の血
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