基準値 128倍以下
測定法 赤血球凝集反応
検体量 血清0.3~0.5mL
日数 3~5日
目的 マイコプラズマ肺炎,寒冷凝集素症などの診断
Decision Level
●ペア血清:4倍以上の上昇
●単一血清:256倍以上
[高頻度・可能性]マイコプラズマ肺炎,上気道炎,気管支炎,寒冷凝集素症,自己免疫性溶血性貧血,悪性リンパ腫,伝染性単核球症など [低頻度]トリパノソーマ症,ブドウ球菌血症,扁桃腺炎,猩紅熱など [対策]マイコプラズマ肺炎の診断にはマイコプラズマ血清抗体検査や遺伝子同定検査のLAMP法などが利用できる
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
寒冷凝集反応は,歴史的にマイコプラズマ肺炎の診断に利用されてきたが,現時点では遺伝子同定検査などの特異度の高い検査が開発されている.マイコプラズマ肺炎以外の診断の目的での利用は可能である.
寒冷凝集素は,自己抗体の抗赤血球抗体の3種類のうちの1つであり,IgMが大多数を占める.通常,低温の0~5℃で自己赤血球やO型赤血球と結合して,凝集する.37℃に温めると消失する.寒冷凝集反応は自己免疫性溶血性貧血の鑑別診断およびマイコプラズマあるいは他のウイルス疾患の診断に用いられる.マイコプラズマについては,特異的な検査でないため,補助診断の目的で使用できる.現在では,マイコプラズマ肺炎の確定診断には,核酸同定検査のように特異度が高い検査が迅速検査で利用可能になっている.
寒冷凝集素症の場合は,通常,2,000倍以上の高値を示すことが知られる.
[関連する検査]
マイコプラズマ核酸同定検査(LAMP法),マイコプラズマ血清抗体検査,マイコプラズマ培養検査(PPLO培地を使用)がある.
判読
①医療面接,身体所見その他の臨床的な情報を加味して解釈することが必須である.②ペア血清で4倍以上の上昇があった場合,マイコプラズマ肺炎の可能性がある.③単一血清の場
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