診療支援
検査

マイコプラズマ類 寒冷凝集反応《寒冷赤血球凝集反応》   11点
cold agglutination reaction《cold hemagglutination reaction》
矢野 晴美
(国際医療福祉大学医学部医学教育統括センター・感染症学教授)

基準値 128倍以下


測定法 赤血球凝集反応


検体量 血清0.3~0.5mL


日数 3~5日


目的 マイコプラズマ肺炎,寒冷凝集素症などの診断


Decision Level

●ペア血清:4倍以上の上昇

●単一血清:256倍以上

[高頻度・可能性]マイコプラズマ肺炎,上気道炎,気管支炎,寒冷凝集素症,自己免疫性溶血性貧血,悪性リンパ腫,伝染性単核球症など [低頻度]トリパノソーマ症,ブドウ球菌血症,扁桃腺炎,猩紅熱など [対策]マイコプラズマ肺炎の診断にはマイコプラズマ血清抗体検査や遺伝子同定検査のLAMP法などが利用できる


異常値のでるメカニズムと臨床的意義

 寒冷凝集反応は,歴史的にマイコプラズマ肺炎の診断に利用されてきたが,現時点では遺伝子同定検査などの特異度の高い検査が開発されている.マイコプラズマ肺炎以外の診断の目的での利用は可能である.

 寒冷凝集素は,自己抗体の抗赤血球抗体の3種類のうちの1つであり

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