診療支援
検査

RSウイルス抗体〔RSV抗体〕   79点
respiratory syncytial virus antibody
上原 由紀
(藤田医科大学臨床教授・感染症科)

基準値

・血清:4倍未満

・髄液:1倍未満


測定法 CF,NT


検体量 血清0.2~0.3mLまたは髄液0.4mL


日数

・CF:3~5日

・NT:7~13日


目的 RSウイルス感染の疑いがある場合の感染の有無の判定


Decision Level

●高値

[高頻度]RSV感染症 [対策]乳児に対しては,抗原検出法が有用であり,迅速診断用キットも市販されている.実際には抗体価で感染の診断を行うことは少ない


異常値のでるメカニズムと臨床的意義

 RSVは,respiratory(呼吸器の) syncytial(多核融合巨細胞形成) virusの頭文字より命名され,パラミクソウイルス科ニューモウイルス属のRNAウイルスである.パラインフルエンザウイルスと同じ科に属するが,赤血球凝集素,ノイラミニダーゼ活性がない.

 RSVは,生後6カ月未満の乳児に細気管支炎や,肺炎などの重篤な下気道感染を引き起こし,秋から春先に流行を繰

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