診療支援
検査

可溶性メソテリン関連ペプチド〔SMRP〕   220点(包)
soluble mesothelin-related peptides
北村 聖
(地域医療振興協会顧問)

基準値 1.5nmol/L未満


測定法 CLEIA


検体量 血清0.3mL


日数 3~9日


目的 悪性中皮腫の診断・経過観察の補助


Decision Level

●1.5nmol/L以上

[高頻度・可能性]悪性胸膜中皮腫 [対策]他の検査と併せて診断につなげ,治療を行う


異常値のでるメカニズムと臨床的意義

 メソテリンは正常組織では胸膜,心膜,腹膜などの中皮内層の細胞膜表面に発現する糖蛋白である.メソテリンの生理的役割は明らかではないが,腫瘍組織では悪性中皮腫,卵巣癌,肺癌などで発現される.特に細胞膜から遊離した40kDaのメソテリン蛋白が可溶性メソテリン関連ペプチドと呼ばれる.

 本検査はアスベスト曝露によって引き起こされる悪性胸膜中皮腫のバイオマーカーである.悪性胸膜中皮腫以外の胸膜疾患,胸膜以外の肺悪性腫瘍,胸膜以外の炎症性呼吸器疾患では陽性率が低いことから,悪性胸膜中皮腫への特異性の高さが本検査の特徴

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