A.疾患・病態の概要
●内分泌・代謝疾患は診断確定後,順調に治療が行われていれば,比較的安定した状態を維持できるが,治療の中断や変更,様々な外的要因により容易に増悪をきたす.
●急性増悪の契機となる外的要因としては,様々な身体的・精神的ストレス,急性疾患の併発,薬剤の副作用,生活環境の変化などがある.
●内分泌・代謝疾患において急性失調症をきたすと,昏睡やショックなど重篤な病態を生じ,生命の危険に陥ることもあるので注意を要する.
●急性増悪時の病態把握のためには,各疾患における臨床的パラメータと,その調節ホルモンとの関係性(例:糖尿病におけるインスリン,電解質調節に関与する副腎皮質ステロイドなど)において評価を行うことが重要である.
B.最初の処置
1治療状況の確認
①あらゆる可能な手段を用いて,診断名(診断時期や診断根拠も)と,現行の治療内容について把握する.他院で加療中あるいは意識障害を伴う場合など
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