Ⅰ.解熱鎮痛薬
A.代表的な物質と病態
1アセトアミノフェン 代謝産物によって肝腎毒性をきたしうる.妊娠中の過量投与では胎児死亡や流産の可能性がある.
2サリチル酸塩 鎮痛薬,湿布薬,局所皮膚軟化薬などがある.様々な毒性作用があり.①中枢神経刺激による頻呼吸,呼吸性アルカローシス,②細胞内で酸化的リン酸化を切断し,ブドウ糖と脂肪酸の代謝を阻害,③脳,肺の浮腫,④血小板機能を低下させ,プロトロンビン時間を延長させる.
3非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs) ほとんどのものは過量投与しても軽度の胃腸症状ですむが,メフェナム酸薬(ポンタール®),ピロキシカム薬(バキソ®)は過量投与により重篤化する.NSAIDsはシクロオキシゲナーゼの抑制によるプロスタグランジン産生低下などから症状をきたす.
4コルヒチン 細胞分裂を阻害し,高濃度では非特異的細胞毒性をきたす.迅速に吸収され,体内組織に広く分布し,あらゆ
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