意識障害とは
定義
意識障害とは,なんらかの(病的な)原因で意識の明るさ(覚醒度)の低下,あるいはその内容(思考,判断,記憶などの能力)の障害された状態を指す.脳に一次的な原因を有する場合と,脳以外に原因があり二次的に脳機能の障害される場合がある.
意識障害の程度により,深昏睡から意識の変容まで,さまざまな病態が存在する.表1図に急性意識障害の程度を表す用語を示す.
これらは定性的であいまいな部分が多いので,救急医療の臨床の場面では,定量的で客観性のある表2図に示すJapan Coma Scaleや,表3図に示すGlasgow Coma Scale(GCS)による意識障害の分類がよく用いられる.
患者の訴え方
一過性の場合を除き,意識障害を患者自らが訴えることはない.表2図,表3図の評価とともに,実際の患者の状態についての具体的な記録が重要である.
意識障害の頻度
意識障害を生じた原因疾患の種類