最初の10分メモ
含有する製品
・炭酸リチウム薬(リーマス®,炭酸リチウム®,リチオマール®)
診断のポイント
・双極性感情障害などの気分(感情)障害の病歴または炭酸リチウム薬の服用歴のある患者に,痙攣発作,運動失調,振戦などを認める.
・リチウム中毒を疑ったら,Li+の血中濃度をただちに測定する.ただし,以下のことに注意.
・急性中毒では,Li+の血中濃度が治療域よりかなり高くても中枢神経症状が生じないことがある.
・慢性中毒では,Li+の血中濃度が治療域よりわずかに高い程度である,または,治療域であっても中枢神経症状が生じることがある.
治療のポイント
・輸液療法により尿量を維持し,Li+の排泄を促す.
・重症患者には血液透析法を施行する.ただし,以下のように急性中毒と慢性中毒では意味が異なる.
・急性中毒では,血液中のLi+を速やかに除去して,Li+の中枢神経への移行を妨げ,重篤な中枢神経症状が生じるリス
関連リンク
- 急性中毒診療レジデントマニュアル 第2版/B 全身管理と情報収集──急性中毒の治療の5大原則(1)
- 急性中毒診療レジデントマニュアル 第2版/C 吸収の阻害──急性中毒治療の5大原則(2)
- 治療薬マニュアル2024/炭酸リチウム《リーマス》
- 治療薬マニュアル2024/ジアゼパム《セルシン ホリゾン》
- 治療薬マニュアル2024/ミダゾラム《ドルミカム》
- 治療薬マニュアル2024/プロポフォール《1%ディプリバン》
- 治療薬マニュアル2024/フェノバルビタール《フェノバール》
- 今日の治療指針2024年版/亜硝酸アミル
- 急性中毒診療レジデントマニュアル 第2版/[10]バルビツール酸類
- 急性中毒診療レジデントマニュアル 第2版/[18]テオフィリン
- 急性中毒診療レジデントマニュアル 第2版/[36]メタノール
- 急性中毒診療レジデントマニュアル 第2版/[37]エチレングリコール
- 新臨床内科学 第10版/1 向精神薬(三環系抗うつ薬,リチウムなど)
- 新臨床内科学 第10版/3 グルホシネート含有除草剤
- 今日の診断指針 第8版/エタノール・メタノール・エチレングリコール中毒